林道
- 2011年 8月 11日
- カテゴリー : パラノーマル(心霊現象) . ミステリー Zoooone . 都市伝説
- 投稿者 : Soogie
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立ち入り禁止の林道の先には・・・筆者は20年ほど前からMTBにハマってまして、実家の御殿場に帰る度にMTBを車に積んで持ち帰って乗り回したりしています。
MTB=マウンテンバイクですから、やはり本領はダートです。
ですが、御殿場は自衛隊パワーのおかげで、ほとんどの道が舗装されてしまっているため、近くの金時山や足柄峠を目指してペダルを漕いだりしています。
と言っても、足柄峠もほとんどの道が舗装されているので、いつ頃からか“古道”や“林道”を探しながら走るようになりました。
ある年末のこと、年の瀬も押し迫っていましたが、またダートを走ろうとMTBを持ち込んだ筆者。
実家を出発したのが午後だったこともあり、そろそろ日も傾きだしたのですが、そんなことは気にせずに舗装路から立ち入り禁止のゲートを乗り越えて、始めて走る林道に入りました。
登りをえっちらおっちら1時間ほど走ったのですが、春や夏ならまだしも、さすがに冬は誰一人すれ違う人はいません。
ようやく林道で一番高い地点に到着したと思った筆者は、一休みしようとMTBから降りました。
ちょうど良い倒木があったので、それに腰掛けて周りを見回すと、古ぼけた小屋があることに気づきました。「こんなところに何で?」と思いつつも、気にせずに眼下の景色を堪能していると、どこからか“ガサガサ”と音が聞こえてきました。
初めは風で落ち葉が飛ばされているんだろうと思っていたのですが、何か違います。

ポテチイメージ
「もしかしたら野犬でもいるのかな?」不安になった筆者は、
MTBにまたがると一目散に帰路を目指しました。すると“ガサガサ”という音が追いかけてきているような気がします。でも路面は落ち葉に覆われているような状態ですから、自分のタイヤの音だろうと、あえて気にせず走りました。
帰りはずーっと下りなので林道のゲートまであっという間です。
ところが、ゲートの手前でブレーキを掛けようとした瞬間、前輪が何かにぶつかったような衝撃を感じて筆者は前に投げ出されてしまいました。
うまく受け身を取って怪我はありませんでしたが、MTBの前輪が歪んでしまいポテチ(ポテトチップスのように曲がった状態)になってしまっています!!!
とはいえ、何か周りの気配が嫌〜な感じなので、急いでMTBを担いでゲートを越えました。
その途端、ゲートが「ガタガタッ」と、
もの凄い音を立てたのです。

もう必死で乗れないMTBを押して逃げました。
とはいえ、押して帰るとなると家まで2〜3時間掛かってしまいます。古来の生活道なのか、封印された道なのか
どんどん夕闇が迫ってくるので、仕方なく叔父さんの携帯にSOSを入れました。
たまたま外出していた叔父さんは、快くピックアップを引き受けてくれたので、筆者はわかりやすい六地蔵の前で待つことに。
20分ほどで叔父さんがやってきたので、ワンボックスの荷台にMTBを積み込み、ようやく帰路に就きました。
「今日は、どこを走ったんだ?」そう聞かれたので、ゲートを乗り越えて走った林道を教えました。
すると叔父さんは「えっ!?お前あそこに一人で入ったのか!」と驚いて言うのです。
「やっぱり、あそこは走っちゃマズいの?」筆者は、何かに追いかけられたような気がすることと、障害物もないのに前輪が何かにぶつかったことなどを話しました。
すると叔父さんは、それぐらいで済んで良かったと前置きをしてこんな事を話し出したのです。
その昔、筆者が走った林道は、箱根の関所を通れない人のための秘密の裏道だったのだそうで、指名手配されていたり、見つかっては困るものなどを運ぶときに利用されていたのだそうです。
そんな道ですから、盗賊が現れることも多く、殺されて誰にも知られずに山中に埋められた人も多かったとか。
ある日、小田原城の殿様の家来が、密使として下田港に入港した黒船への伝令を命じられました。
しかし、そのことが、幕府に知られてはまずかったそうで、例の林道を通ったのだそうです。
そこへ盗賊たちが現れ、お侍さんとバトルになり、何人かは倒したそうなのですが、結局、お侍さんも重傷を負ってしまい無念のまま息絶えてしまいました。
しかし、江戸時代のことですから、一家で責任を取れということになってしまい、お侍さんの一家はちょうど筆者が休憩したあたりで全員打ち首になったのだそうです。
それからすぐに、例の林道では幽霊に襲われたという人が続出!
そこで、お侍さん一家の霊を鎮めるために祠を作ってお祀りしたのだそうです。
それが筆者が小屋だと思った建物だったのです!

「その後、舗装されたんだけど、あの林道では妙な事故が起きるんで通行止めにしたんだよ」叔父さんはそう言うと「南無妙法蓮華経・・・」と念仏を呟きました。
あなたの周りには、曰く付きの道路はありませんか?
Zooooneでは、読者の方からの心霊スポット情報をお待ちしています(筆者は検証しませんが!)。
翌朝、明るいところでMTBのタイヤを見ると、
まるで何かに切られたかのように一直線に
切れ目が入っていました。
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